映画レンタルでよくある
『期待しないで借りた映画が面白い』という法則
この「ナイトクローラー」も正にそんな法則に
当てはまってしまった映画だ。
作中に漂い続ける”狂気”
ホラーでもサスペンスでもないこの映画は
ジャンルでいえばドラマになるのかもしれない。
こそ泥で生活費を稼ぐ主人公が事故現場を通りかかり
スクープ映像を売るという仕事を知ることから始まるサクセスストーリー。
簡単にいうとそういう物語なのだが、主人公の異常性が
作中を通して狂気を感じさせる緊張感を作り出している。
自己啓発的な側面
異常性を除けば、最近注目されている”アドラー心理学”や
”すぐやる技術”といった自己啓発本に見られるテクニックが満載の物語だ。
だが一線を越えたその行動力は
普通の人間には到底真似することはできない。
周りの人間をも狂わせるジャーナリズムを持たせている原因は
結局は視聴者側にあるという点でも怖さを感じる作品だ。
自分は正常なのか?
この映画をどんな角度で楽しむのかで
あなたのサイコパス度も分かるかもしれない。
スクープを探して闇夜を徘徊するナイトクローラー
この映画を見て、嫌悪感よりも尊敬の念が先行すれば
あなたにはきっとやり手のパパラッチになる素質がある。