2017年5月19日の発売から、数少ない非光沢の大画面4Kモニターとして注目されてきた「LG 43UD79-B」。
公式にも貼られているレビュー記事には、仕事での使用もかなり快適だったと書かれていますが、その他の使い勝手も気になるところです。
今回は、自費で購入した2017年の8月からおよそ10ヶ月間メインモニターとして使用してみた率直な感想を書いていきたいと思います。
購入した理由
10ヶ月前にこの機種を購入した目的は、PC用とPS4Pro用としての併用するためで、それまで利用していた24インチのモニターではゲームに迫力が足りなかったのが一番の理由です。
PC用としても使うため非光沢が絶対条件だったのですが、同価格帯では4K/60Hz対応の非光沢はこの機種くらいしかありませんでした。
10ヶ月使用して感じたメリット・デメリット
メリット
- 仕事用のモニターとしては分割して効率的に作業ができる
- PS4での美麗グラフィック系ゲームプレイは迫力満点
- 動画鑑賞ではフルHD映像の再生でも粗さは気にならない程度
- スピーカー性能がモニターとしては及第点
- リモコンの作りが良く入力切替もらくらく
はじめに思いつくメリットがこれらで、やはり4K大画面で映像美が楽しめるのが一番大きいポイントです。
ですので、映画やPS4Proでの利用には満足しています。
仕事用としてもOnScreen Controlで画面を4分割や縦3分割にしての作業は効率がよく、なにより楽しく作業できます。
リモコンもモニター用としてよくある薄いタイプではなく、しっかりとグリップできるタイプで使い勝手も良好です。
スピーカーは特別音がいいというわけではありませんが、筐体が大きいこともあり、低音が効いていて音声なども聞き取りやすく一般的なモニタースピーカーに比べれば及第点です。
ちなみに、この機種でよく話題に上がるブラックアウト問題ですが、ファームウェアアップデート後発生しなくなりました。
デメリット
- 近距離ではフリッカーフリー機能がないので目が痛くなる
- 非光沢だが光源自体は意外に反射する
これがデメリットです。
メリットに比べて項目としては少ないですが、このデメリットは仕事用(作業用)としては重要なポイントです。
家庭用として販売されているデスクは奥行き60cmが多いですが、このモニターを60cmの奥行きで一番奥に置いて作業してもかなりの負担が目に掛かります。
その理由が、現在発売されているほとんどのモニターに搭載されている「フリッカーセーフ(フリッカーフリー)」という機能がないためです。
これは購入前から分かっていたことで、購入前は『明るさを抑えて使えば大丈夫だろう』という認識でした。
しかし、日常的に使ってみると予想以上に目への負担が大きく、明るさをMAX100設定を5まで抑えても駄目でした。(それ以上下げると見にくい)
そのためデスクを奥行き80cmにDIYし、距離を離しましたがそれでも多少マシになった程度です。
元々使っていたモニターにはフリッカーセーフ機能はついていたので、思っていた以上に大切な機能だと実感しました。
フリッカーセーフとは?
フリッカー(ちらつき)はモニター画面の点滅のことで、目の負担となって疲れの原因のひとつとされています。
フリッカーセーフは、電流を調整して画面の明暗を調整するので、フリッカーが発生せず目の負担を軽減します。
参照元:http://www.lg.com/jp/monitor/より引用
非光沢バネルの反射については、ボヤけはするものの光自体は結構反射するという具合ですが、大画面なこともあり、現状のライバル機種のレビューを見ても仕方がないポイントかなと思います。
ただ、モニターに映り込む位置に太陽光が差す窓があるような場合では、日中カーテンを開けると反射が辛いかもしれません。
PS4Proとの相性は抜群
このモニターを利用していて一番感動したのが、PS4Proで「Horizon Zero Dawn」をプレイした時です。
このゲームの4K画面での描写は素晴らしく、ストーリークリア後には画面に表示されるUIを最小限にして景色を楽しみながらプレイしていたほどです。
43UD79-Bは残念ながらHDRには対応していませんが、それでも息を呑むほどと言っても過言ではないくらいの映像美を楽しむことができます。
垂直リフレッシュノートも60Hzなので、PS4Proの60FPSともマッチしています。
作業用としてはある意味、安価なモニターに劣る
あくまで個人的な感想ですが、作業用としてはやはりフリッカーセーフ機能がついていないことが致命的です。
私はブルーライトカットメガネを掛けて頑張っていますが、仕事で長時間モニターとにらめっこする人には手放しにはおすすめできません。
同メーカーの1万円ほどのモニターにもついている機能が搭載されていないのはやはり欠点でした。
作業用オンリーであれば21.5インチか、サイズ的に置けるのであれば24インチモニターを2枚並べるのがおすすめです。
▼LGのフリッカーセーフ搭載IPSバネルモニター(フルHD)
デスクに置く仕事用のモニターにはフリッカーセーフ機能は必須というのが結論です。
ゲームとの併用の代替え案
大画面4Kモニターの”フリッカーフリー搭載”のライバル3機種
それでも大迫力な映像と仕事用として大画面4Kを併用したいという方は、同価格帯でPHILIPSにも43インチ4Kモニターがあります。
Philips 4Kモニターディスプレイ BDM4350UC/11
メーカーサイト▶BDM4350UC/11 | Philips
リモコンがないのと、調整ボタンが背面なので設置状況によっては使いづらいかもしれませんので、ご注意を。
サポートのレビューがなければこちらを購入していたと思います。
同じくPHILIPSから2018年5月に発売されたばかりの新機種がこちら
PHILIPS 4Kモニター ディスプレイ 436M6VBRAB/11
メーカーサイト▶436M6VBRAB/11 | Philips
IPSバネルではなくMVAバネルですが、アンチグレア4KでHDR400認証モデルです。
リモコンも付属していてバネル特性を活かして垂直リフレッシュノートは30-80Hz、応答速度は4ms(GtoG)となっています。
今選ぶならこの機種を試してみたいところです。
もう一機種、Acerの43インチ4モデルが今ならAmazon限定でかなり安くなっています。
Acer 4Kモニターディスプレイ ET430Kbmiiqppx
メーカーサイト▶ET430Kbmiiqppx | acer
併用する用途としてのデメリットは半光沢(ハーフグレア)な点と、リモコンがないことです。
こちらもスイッチが背面ですが、HDR10に対応しています。
最後に
なんだかんだ書いてきましたが、私自身はまだこの43UD79-Bをしばらく使っていくと思います。
この記事も43UD79-Bで書いていますが、最近はかなり変則的な使い方をしていて、実はもう一台モニターを繋いでデュアルモニターにしています。
もう一台はLGのウルトラワイドモニターなので合計6K環境で使っているのですが、情報を集める時にはやはり便利です。
ちなみに最近はLGの画面分割ソフトOnScreen Controlは使わずに、もっぱら「Windowsボタン」+「カーソルボタン(矢印キー)」で画面分割しています。
分割ソフトだとフレキシブルに画面サイズを変えられないので、慣れるとその方がいいですし、この機能はWindows側の機能なのでモニター問わず使えるので便利です。
なので他の機種を検討していてメーカー側で分割ソフトがないことを心配している場合は、PC内のウインドウ分割が目的なら不要かもしれません。
私自身、LGのモニターは5台所有していることもあり、コスパの高いモニターを提供してくれるメーカーとして、新型にも期待していきたいと思います。
メーカーサイト▶ 43UD79-B | モニター | LGエレクトロニクス・ジャパン
おしまい。